GRI Bastianさんを囲んでのラウンドテーブル 報告

2014年3月20日(木)

2月25日にGRIガイドライン第4版(G4)の日本語正式版が発表になりました。

今回、3月19日にGRIから今回のG4のディレクターを務めたBastian Buck氏が来日され、ラウンドテーブルを開催しましたので簡単にご報告します。

■開催日:3月19日(水)GRI Bastianさんを囲んでのラウンドテーブル 17時30分~19時00分

■場所:株式会社クレアン会議室

■参加者:13名(事務局含む)

 

ラウンドテーブルの様子

P1000394

ドイツのご出身で、GRIに8年勤めるBastian氏。G4のディレクターを務めたほか、IIRC(国際統合報告評議会)のテクニカル・タスクフォースのメンバーでもあるとのことでした。

まず、Bastian氏よりG4についてご紹介いただいた後、皆様とのディスカッションを行いました。

Q1.どの程度の頻度でマテリアリティの選定をすべきか?

A1.毎年行う必要はない。しかしながら、状況の変化に応じて(新しい調達先を開拓したときや新しく事業展開する地域が出てきたときなど)見直す必要はある。

Q2.業種別補足文書について

A2.https://www.globalreporting.org/reporting/sector-guidance/sectorguidanceG4/Pages/default.aspx

業種別補足文書は、企業の要望により希望した業種から補足文書がつくられたため、まだ限られた業種の発行となっている。

Q3.日本のNGOとの対話(3月18日)ではどのような討議になりましたか?

A3.G4仕様に適用した10の業種別補足文書のうち、NGOの文書を中心に意見交換を行った。資金提供者に対する対応やパフォーマンスなど具体的な話を掘下げた。

Q4.企業側からNGOとの関わりを求めていくときに、どのようにNGOとエンゲージメントを行うべきか、ポイントは?

A4.NGOの大きさに関わらず、人にフォーカスすること。その分野の専門家を探すこと。

Q5.マテリアリティ選定の好事例は?

A5.残念ながら今はまだない。どのように選定しているか、プロセスが見える開示を期待している。

マテリアル(重要な)課題を特定することは、特定しない課題も出てくるということ。白黒はっきりさせるにはリスクがあるし、他のステークホルダーからどのような意見が出るか不安もある。一方で、企業というのは事業を行う際には、戦略的にやることとやらないことを分けてどこに投資をするか決めている。このことと同じことを実施すればよいのだが、発展途上ではある。

Q6.G4発行後、全世界を回っての感想は?

A6.良い印象(Positive)

 

役員向けCSR講座(最終回)後の時間で行ったこともあり、企業の役員クラスの皆様にご参加いただくことができ、充実した会となりました。

すべての質問をご紹介できず恐縮ですが、少しでも当日の雰囲気を感じ取っていただけたら幸いです。

以上

ページのトップへ